学問の部屋です。
この「ジオジオ」というライオンは、岸田衿子さんと中谷千代子さんによって、いくつかの絵本で描かれてきました。
岸田さんによると、ジオジオは詩集『らいおん物語』で初めて登場し、つぎに『ジオジオのかんむり』では、老いて目も見えなくなったライオンとして登場していました。
岸田さんいわく、
「この絵本のジオジオはまだ顔つきに怖さをとどめています。」
けれども次の作からは、ジオジオの表情がより優しくなったというのです。言われてみるとたしかにそうです。
「ジオジオのかんむり」からは想像もつきませんが、本作でジオジオはパン屋さんになってしまいました。いろいろな動物がパンを買いにやってきます。
本書ではそんなお客とのやりとりが描かれます。ジオジオはお客の生活を気づかいます。もう誰もジオジオのことを恐れません。
ジオジオの変遷を順にたどりなおしても面白いかもしれません。
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