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執筆者の写真mayurransan

『きいちごだより』岸田衿子(文)・古矢一穂(絵)(福音館書店)


学問の部屋です。


もみじいちご、くさいちご、かじいちご、なわしろいちご、にがいちご、こじきいちご、ばらいちご、べにばないちご、くまいちご、くろいちご、えびがらいちご、ふゆいちご、しまばらいちご……


日本だけでもこれほどのきいちごの種類があるとは知りませんでした。


この絵本は、古矢一穂さんのきいちごばかりの精緻なボタニカル・アート(実物大)を、詩人の岸田衿子さんがあるユニークな設定でつないだものです。


というのは、動物たちが身近にあるきいちごの種類について手紙にしたため、友だちに送るというもの。リレー式でつながっていきます。


手紙は絵文字入りで、しかも地方によっていろいろな方言も登場し、バリエーションに富んでいます。

すべてのきいちごの絵に、少なくとも一通の手紙が付されています。


刊行は2001年。どうでしょう、携帯電話のメールの絵文字はもう普及していたでしょうか。ピクトグラムのように簡略化されていない、リアルな絵文字が新鮮です。


巻末には、アリの「ありたろう」たちが描いたきいちごの分類表や、「きいちごゼリー」、「きいちごジャム」のレシピも載っています。

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